監督・撮影・製作
ルオ・イシャン羅苡珊/LO Yi-Shan
1996年台湾生まれ。国立台湾大学に歴史学の学士号を取得。現代文学、文化人類学、社会科学に影響を受け、大学時代からフリーランスのライター、映画評論家として活動。10代の頃から、台湾の亜熱帯の山森にみられる人間と人間でないものが絡み合いながら共存するあり様に魅了されてきた。大自然の美しさ、残酷さ、複雑さを、独自の視点から伝えることが映画制作の動機となっている。人間と自然の関係に加え、グローバリゼーション、ポストコロニアリズム、ディアスポラの問題にも関心が深い。『雪解けのあと』は初の長編ドキュメンタリー作品となる。
監督ステートメント
『雪解けのあと』は、私にとって初の長編ドキュメンタリーです。
この作品は、愛する人の死に取りつかれ、大自然と山々の中で生きることの意味を模索する二人の若者の姿を追う、
友情と喪失をテーマにした東洋人の物語です。ジェンダーやアイデンティティの葛藤を描いてもいますが、
この葛藤は世代や国籍を超えて人々に共通するものだと思います。
制作・編集の期間に日本から多大な支援をいただきました。
特に、後に本作の共同プロデューサーとなった藤岡朝子さんが
大蔵村肘折温泉で主催する山形ドキュメンタリー道場のインパクトは大きかったです。
息を呑むような雪山に囲まれた、静かな集落を毎日歩いた滞在経験は、
この映画のエッセンスに大きな影響を与えました。
日本でこの映画を紹介することをとても楽しみにしています。